那須 朝日岳 1896m(那須)
那須五峰の次男坊と言われる、那須朝日岳は那須茶臼岳の東北に連なる、栃木の銘峰である。高さは那須連山主峰の茶臼岳よりわずかに低いものの、全山、赤茶けた岩石と天に突き刺すような、鋭い山頂が印象的である。小さい”那須の槍ヶ岳”である。
朝日岳への登山ルートは茶臼岳ロープウエーをとる方法と、駐車場から峰の茶屋を目指して登る方法があるが、今回は楽なルートの茶臼岳ロープウエールートを紹介しよう。ロープウエーふもとの駐車場に車をおき、片道の切符を買う。天候が悪いときはきついので中止し、途中の温泉でのんびりとしよう。
ロープウエーの山頂駅に着いたら、山頂方面に向かう。砂混じりの登山道の途中から、左に折れて、牛ヶ首に向かう。牛ヶ首まではほぼ平坦なトラバース(巻き道)で30分くらいで着く。茶臼岳を牛の頭とするとちょうど首の部分にあたる。ここからは牛の背中にあたる南月山や白笹山を経由して、板室方面に行けるルートがある。硫黄の臭いのする蒸気の噴煙をとおりながら峰の茶屋方面に向かう。途中には噴煙の噴出す無限地獄がある。無限地獄は風向きによっては毒性の高い硫化ガスが含まれるので注意する。普通は山頂方向に向いているのであまり影響はない。峰の茶屋は南月山と流石山によって、吹き寄せられた風が集まり、強風で飛ばされるて遭難者が出るところなので注意が必要。風がなければ昼食に適当。ここからは、赤茶けて、天を刺すとがった朝日岳が東側に見える。ここからは比較的ハードな登山コースとなるので天候によってはここから下ろう。朝日岳に向かうルートは途中から、鎖場の岩登りと落ちると谷ぞこルートの連続となる。鎖場が過ぎると清水平の分岐尾根に着く。ここで一休み。ここからは朝日岳山頂が見え、最後の一登りとなる。山頂からは、東に八溝連山、西には噴煙の茶臼岳、北には三本槍岳が見え、360度の雄大な景色が楽しめる。帰りはきた道を峰の茶屋に戻り、駐車場に戻る。駐車場近くには温泉があり、のんびり入れば疲れを癒せる。日本百名山には入ってないのが残念である。
那須ロープウエーからの朝日岳 峰の茶屋からの朝日岳山頂
茶臼岳 無間地獄の噴煙