永野御嶽山 (粟野町)

永野は永野川の上流に位置し、粟野町とは山ひとつ離れ、むしろ栃木市に近い。栃木インターをくぐり、出流山に向かう。お椀を伏せたような鍋山(三峰山)が見えてきたら、栃木市星野町に向かう。星野町は縄文時代の遺跡があり、当時の住居が再現されている。また、花の町として有名で、2月に春真っ先に白い花を咲かせるセツブンソウ、4月には山の斜面に可憐な花を咲かせるカタクリがある。セツブンソウが咲くころは福寿草や紅梅も咲き、人でにぎわう。星野町を過ぎると、地峡となっており、この先の盆地が粟野町永野地区である。バスの回転所を過ぎ、小さな橋をわたると御嶽山神社の石碑がある。駐車は御嶽山神社にお願いしよう。この神社には立派な松とモミジ、本殿脇には小さな滝があり趣が深い。脇の階段から奥の院を目指して登り始める。上の社脇を抜けると大きな杉に囲まれた沢沿いを登る。途中で清滝が見えたら、登りが始まる。やがて、オオイチョウのある社と連続した階段に出る。この階段沿いには多くの石祠がひな壇のように作られ、幽玄さがただよう。弘法大師の祠まで行けば、ここからは本格的な山登りで、天の岩戸の穴(鍾乳洞)に着き、ここにはベンチがあるので一休み。右にトラバース気味に行けばやがて杉林の谷となり、北に向かい尾根に出ると右に奥の院がある。左に尾根沿いに行けば、石灰石の採石場のロープがありこれに沿いに尾根道を歩く。木々の間から永野の集落が見えるが、全体に見晴はよくない。

 石灰岩の岩場を越えて下りとなり、ロープを使い鞍部に下れば八坂様の分岐となる。これをこえて、登れば永野御嶽山の頂上につく。この先は浅間大神の方に行けるが、鎖とロープで100m下ると垂直な岩くだりでこの先のルートは不明で鎖道を戻ることになった。このルートはハードで頂上から元きた道を戻ることを薦めたい。全体にはあまり楽しくないコース。(往復約6時間)

 帰りには農産物直売所の裏にあるこの地区で運営するソバ所はおいしくて安いそばを食べさせてくれる。二人なら5合ソバとてんぷらがよい。ソバだけを食べに行くのもよいだろう。(土日営業)

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